柳津あおやま眼科クリニック
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当院からのお知らせ

Circus of Cataractセミナー

更新日:2019年02月25日

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本日の外来、手術とも無事に終了しました。

白内障手術は全症例、多焦点眼内レンズを使用したレーザー白内障手術でした。

たまたま、午前中の外来でセカンドオピニオンで白内障手術で眼内レンズが挿入できなかった方が来院されたのですが、片眼にはPseudoexfoliation(PE:偽落屑物質)が沈着していることから術眼にもPEがあったことが予想され、かつ、硝子体注射を37回受けられていることから、いずれの要因も水晶体を支えているチン小帯が弱くなる要因ですから、こうした症例ではできるだけチン小帯に負荷をかけないレーザーを使用し、かつ、必要に応じて、カプセルエクスパンダー、CTRを併用する、というのが良いのかもしれません。

白内障手術以外にはレーシック4件、硝子体注射など。

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昨日は最新の白内障手術関連のセミナーに参加してきました。

全国から眼科医約100名くらい。

先進医療施設からの参加が多いので、多くは知った先生ばかりでした。

多焦点眼内レンズの選択から、機器の話まで、いろいろと勉強になりました。

レーザー白内障手術に関しても話がありましたが、この機器を使用することで、より安定して良い結果を患者さんにもたらすことができるので、レーザー白内障手術こそ国民皆保険制度の概念に即した機器であるのに、それが主には医療費の問題でしょうが、認められないジレンマについても触れられていたことが印象的でした。

他には、多焦点眼内レンズが先進医療として終了する来年4月以降の話なども、参考になりました。

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レーザー白内障手術はミクロン単位での正確な切開など、人間の手では困難であったことができる画期的な技術です。

本日の症例でも、乱視軸に合わせて角膜切開位置をプランニングし、できるだけ乱視が減るような治療を行いました。

検査機器とリンクさせることで、然るべき位置に切開をしたり、縮瞳時の瞳孔中心を参考にCCC(前嚢切開)ができるなど、通常の白内障手術ではできないことができます。

20年以上前に超音波白内障手術(PEA)が普及したように(普及当初は熟練した術者が行うECCEはPEAと遜色ないからPEAは必要ないという意見もありました)、これから時間はかかるかもしれませんが、必要な機器として普及していくと思われます。