ICL治療の価格表記問題? | 柳津あおやま眼科クリニック

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ICL治療の価格表記問題?

更新日:2025年09月04日

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ICL治療は自費診療となるので、クリニックによって値段設定が異なるため、さまざまな値段設定や費用の見せ方があるためか、価格に関してよくお問合せがあります。

おそらくは自費診療主体のクリニックの場合、価格表記が最低価格が大きく書かれているものの、実際には近視度数や乱視によって価格がさらに高くなるためだと思われます。

一般的にはICL治療はスターサージカル社のレンズを指すのですが、レンズはどこのクリニックでも全く同じものを使用していますから、機器によって多少、性能が異なってくるレーシック治療と違い、クリニックによる差別化が難しい面があります。

最近の価格ですと、

Aクリニック

両眼 38.9万円(税込42.7万円)

とありますが、

・近視度数-3ディオプターで片眼7.65万円(両眼で15万3千円)

・乱視ありで片眼4.9万円(両眼で9万8千円)

・乱視強めになると片眼13.7万円(両眼で27万4千円)

の追加料金が発生してきます。

実際にはICL治療を受けられる方のほとんどは-3ディオプター以上であり、そもそもスターサージカル社のICL自体が日本国内で認可されているのは-3ディオプター以上のレンズしかありませんので、最初の表記の両眼38.9万円(税込42.7万円)でそのまま治療を受けることができる方はかなり限られてしまいます。

ほとんどの方は

・近視度数-3ディオプターで片眼7.65万円(両眼で15万3千円)、両眼で68万円(税込)

が必須となり、

全体の約6割の方は

・乱視ありで片眼4.9万円(両眼で9万8千円)、両眼で77万8千円(税込)

となり、全体の約2割の方は

・乱視強めになると片眼13.7万円(両眼で27万4千円)、両眼で95万2千円(税込)

となります。

ですから、実際の価格は両眼68万円(税込)から95万2千円(税込)となるわけです。

実際に行ってみてから予想と違う価格になってしまうため、当院にも表記する価格以外にかからないか、問い合わせがよくあります。

ちなみに、当院では近視度数に関係なく近視は両眼48万円(税込)、最強度の近視や乱視でも両眼で56万円(税込)ですから、全く同じレンズを使用しながらも実際にはかかる費用は20万円から40万円のひらきができてしまうわけです。

他のAクリニックを参考にして同じ方法で値段表記を行えば、当院でも

両眼 25.5万円(税込28万円)

と表記して、あとは近視で両眼プラス20万円すれば今と同じ両眼48万円になります。

表記上は日本最安?のICLの価格設定の出来上がりです(というか実際に受ける際にかかる費用は最安の部類に入ります)。

なんとなく、こうした表示の仕方は違和感があるので、そうはしてはいないのですが、そこを正確に伝えることができていないのがもどかくしはあります。。。

参考までに

Bクリニック

両眼 38.9万円(税込42.7万円)

・近視度数-4ディオプターで片眼5.5万円(両眼で11万円)

・乱視ありで片眼4.9万円(両眼で9万8千円)

・乱視強めになると片眼5万円(両眼で10万円)

の追加料金が発生してきますから、実際の費用は両眼で53.7万円(税込)から63,7万円(税込)になる計算です(実際にはオプション追加で上限はさらに高くなりえます)。

Cクリニック

両眼 税込73万円

乱視ありで

両眼 税込88万円

で、こちらは当院と同じようにわかりやすい価格設定ですが、当院よりは25万から32万円高くなります。

もちろん、自費診療のクリニックはそれで成り立たなくてはいけないので、価格設定にシビアにならざるを得ない側面はあります。

当院は保険診療、自費診療どちらも行っており、保険診療でも十分に成り立つので自費治療に関しては比較的、価格設定の自由度はあるため、自費診療主体のクリニックとは異なり、全体のバランスを見ながらポリシーで価格を決めてしまうことができるのが強みでもあるのですが、ともするとザル経営になってしまう弱点もあります。