過熟白内障のレーザー手術

先週の症例。
定期的にご紹介いただくことが多い、かなり進行した白内障手術症例です。
事前にcccおよび核分割をレーザーで行いました。
膨化していたので、cccはz軸方向のレーザーの設定を幅広にしました。
前嚢照射中をレーザー切開中に膨化した水晶体が弾けてcccはimcompleteかと思われました。
こうした進行例では、弾力性があるクッションとして働く水晶体皮質は残っていないことが多く、ある程度、水晶体混濁の除去を進めるとその奥の眼底、奈落の底が見えてきます。
もし少しでも水晶体後嚢に亀裂が入っていると、水晶体の核落下の危険性が出てきますから、緊張を強いられる瞬間です。
水晶体の混濁を除去すると、cccはcompleteで綺麗な正円が現れました。
治療前は今回の左眼は手動弁でしたが、3日目の検診で1.5まで回復されていました。
眼底は術前は白内障の混濁のせいで正確な評価は難しかったですが、幸にして眼底も異常がないようで、通常の白内障手術であった右眼は1.2、今回の過熟白内障の左眼は1.5と、良好な視力に回復されております。
レーザーで水晶体核の硬い部分を事前に切開するフェムトセカンドレーザーや、水晶体を除去する超音波の白内障手術装置にUnityを導入しているのは岐阜県内では当院のみとなります。
他院で白内障が進行していて手術が困難な場合でも、柳津あおやま眼科クリニックでは安全に治療ができる可能性がありますので、ご心配な方はご相談ください。