これからの白内障手術 | 柳津あおやま眼科クリニック

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これからの白内障手術

更新日:2017年04月02日

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毎月、学会誌がいくつか届くのですが、今朝は郵便受けに3誌、入っていました。

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そのうちのひとつ、今月の日本白内障屈折矯正手術学会雑誌の特集は、レーザーを使った白内障手術と多焦点眼内レンズ手術でした。

レーザーを使った白内障手術は柳津あおやま眼科クリニックでも導入準備を進めているのですが、より精度と安全性の高い白内障手術が可能になることが期待できます。

医療面でのメリットが大きいために、米国ではすでに1400台以上のレーザー白内障手術機器が稼働しているのに対して、日本ではまだ全国でも30台くらいしか導入されていません。

これは、日本には国民皆保険という制度があるためなのですが、国民皆保険制度には医療を安価で受けることができるという大きなメリットがある反面、最近の機器の進歩で高額になってしまった医療機器を使った治療が保険制度に組み込めない、というデメリットがあるためです。

10年くらい前までは日本人の手先の器用さから、眼科手術に関しては米国よりも日本の方が良いように考えていたのですが、経済と同じく、その立場は逆転して差がどんどんと拡がってしまうことが懸念されます。

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多焦点眼内レンズの特集では最新の多焦点眼内レンズの特徴や使い方、結果などが報告されていました。

多焦点眼内レンズも臨床的に使用され始めて25年、四半世紀が経ち、随分と進歩してきました。

以前はその光学的な特性から夜間の光の滲みが単焦点の眼内レンズよりは感じ易いと言われていましたが、最近の多焦点眼内レンズは以前と比較して光の滲みは大きく減少しており、例えば、当院でも使用しているファインビジョンというベルギー製の眼内レンズでは多くの施設で、術後の光の滲み(ハロー・グレアー)が0%という報告がなされています。

多焦点眼内レンズの手術では治療を受けられた方の約9割は遠くも近くも全く眼鏡なしの生活ができるようになります。

単焦点眼内レンズの手術と比べれば費用面での違いはありますが、多焦点眼内レンズを使用した白内障手術は老眼も同時に治すことができる画期的な治療なので、治療を受けられる方の状況を見極めながら使用していきたいと思います。